◆~柳谷智宣の「デジタル四方山話」第10回~
突然だが、みなさんはクレジットカードの明細を毎月確認して、その引き落とし先をきちんと把握しているだろうか? もし、毎月3000~5000円程度の心当たりのない請求があるようなら要チェック。それは意図しない有料アダルトサイトの課金が続いている可能性があるからだ。
それらが日本のサイトであれば、普通に解約するだけでOKだが、問題は海外の有料アダルトサイトだ。有名な大手サイトであれば退会方法もわかりやすく用意されているし、ネットにも情報が載っている。しかし、大手以外の多くのサイトは、退会するのがとても難しくなっている。入会ページや広告の動線はカネのなる木なので本気で作るが、退会にひもづく動線は売り上げが落ちてしまうので、おざなりどころかわざとわかりにくくしていることも多いのだ。
◆普段づかいのクレジットカードでコンテンツを購入しない
そもそも、メインで利用しているクレジットカードでそのようなコンテンツを購入してはいけない。
「1週間の無料期間があるので、その間に解約すれば課金されないが、とりあえずはクレジットカードを登録する必要がある」なんて文言にのせられて、普段使いのクレジットカードで購入するのは危険。万一にそなえて、被害の拡大を抑えられるカード(要するにメインで利用していないクレジットカード)を利用すべきなのだ。
もし、メインのクレジットカードを登録してしまい、どうしても自分で解約できない場合、「越境消費者センター」やアダルトサイトの解約を手伝うというサービスに相談する手もある。とはいえ、英語がわかる人が自分でチャレンジして退会できないケースの場合、そういったところに相談しても退会できない可能性もある。
◆最悪、クレジットカードを解約すればいいが……
筆者は今年、どうしても支払先のわからない月50ドルの引き落としが続いていた。イギリスの会社ということはわかったのだが、そこから先はカード会社でもどうしようもなかったのだ。
そこで、カードそのものを解約し新しい番号のカードを発行してもらうことにした。有料アダルトサイトでクレジットカード番号を不用意に入れた記憶はないし、百歩譲っても住所氏名などと一緒に入力してはいないので、今回はこれで終了した。とはいえ、カードが使えないからと言って100%請求が止まるとも限らないので、もやっとした感じは残ってしまった。これがアダルトサイトであればなおさら不安だろう。
◆リスクヘッジをしつつアダルトサイトを楽しむには?
結論として、有料アダルトサイトを利用する際にクレジットカードを使うなら、プリペイドタイプのサービスを利用するのがいい。コンビニで先払いするので、本人確認も審査も必要なし。個人情報を隠したままクレジットカード番号を利用できるのだ。もちろん、課金した金額までしか利用できないので、退会操作ができなくても被害が拡大することはない。自宅に利用明細が届くこともないので、家庭持ちでも利用できる。
言うまでもないが、違法系サイトを利用するのは避けるべきだ。有料だからといって、すべて著作権を守っているとは限らないし、「有料だから大丈夫だと思った」は、ユーザー側の言い訳にはならない。突然サイトが閉鎖してしまい、退会ができずに料金の引き落としだけが続いたり、サービスに司法の手が入り、違法コンテンツをダウンロードしたユーザーのところに連絡が来る可能性だって考えられる。くれぐれも利用するなら、メジャーなサイトで、かつプリペイドタイプのカードでリスクを抑えることをオススメする。 <文/柳谷智宣>
【柳谷智宣】
お酒を毎晩飲むため、朝出勤する会社勤めが無理ということで20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープンし、国内外5店舗を展開。2年前には海底熟成ウイスキーを扱う「トゥールビヨン」を立ち上げた
(出典 news.nicovideo.jp)
<このニュースへのネットの反応>
【【危険】知らない間に『アダルトサイト』から引き落としされてるかも…】の続きを読む