1年以上何も食べずに自分の脂肪だけで生き延びた伝説の男をご存知だろうか?


 米国のサイト「Snopes」(7月25日付)によると、1965年に極度の肥満だった英国人男性が1年と17日の医療的断食を行い、125kgの減量に成功したという。にわかに信じがたい話だが、ファクトチェックを専門に行っているSnopesによれば、これは間違いなく真実だというから驚きだ。


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 この話が事実であることは、この男性(通称:Mr. A. B.)について書かれた1973年の症例記録が残っていることからも分かる。それにはこうはっきりと書かれている。


「数年前、極度の肥満症の若い男性が治療を申し入れてきた。当初は、この男性を長期に渡って断食させる意図はなかったが、環境によく適応し、また、“理想の”体重へ早く到達したいという彼の意欲のため、彼の断食は世界最長のものとなった。382日間の断食中、彼の体重は206kgから81kgにまで減少した。排泄は37日~48日間隔だった。断食終了から5年後もMr. A. B.は88kgを維持している」


 それにしても、いくら真実の話であるとはいえ、本当に何も食べずに1年間も体に蓄えた脂肪だけを消費して生きていくことができるのだろうか? オーストラリアのカール・クルツェルニック医師が「abc news」(2012年7月24日付)で、そのことを説明している。


「一度食事を止めると、体は血中や肝臓のグルコースからエネルギーを取りますが、8時間ほどでグルコースは枯渇します。その後は、肝臓や筋肉に貯蔵されているグリコーゲンと呼ばれる化学物質が消費されます。グリコーゲンは簡単に分解され、グルコースになります。36~48時間はグリコーゲンが消費され続けます。2~3日後も断食を続けると、脂肪がエネルギーに分解されます。脂肪は(グルコースに変換される)グリセロールと(ケトンに変換される)脂肪酸に分解されます。すると、あなたの体はグルコースとケトンをエネルギーに変えて、脂肪が枯渇するまで動くことができるのです」


 もちろん極端な断食にはリスクもある。欧米でも60年代~70年代頃に断食ダイエットがかなり普及していたようだが、死者も出たことで徐々に衰退していったという。長期的な断食に臨むなら医師の監督の下、適切に行う必要がある。Mr. A. B.も断食はほとんど自宅で行ったが、医師が定期的に血中のグルコース量や尿を検査し、健康状態に合わせてカリウムやナトリウムなどのゼロカロリーのサプリメントが与えられていたそうだ。


 最後に症例記録の執筆者は「Mr. A. B.の誠実な協力と普通の体型を取り戻すために確固とした意志でタスクを遂行したこと」に感謝の言葉を口にしている。だが、そもそも1年間の断食に耐えられるような人であれば、他のもっとマイルドなダイエット法でも減量に成功したのではないだろうか……。これほど意志の強い人が206kgまで太ってしまったことがこの話の最大の謎だろう。
(編集部)


※イメージ画像は、「Thinkstock」より

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(出典 news.nicovideo.jp)


<このニュースへのネットの反応>

凄いなぁ。1年も食物をとらないでいて、食に関する考え方とか何か変わったのかな。


やはり人間、覚悟が大事だな。覚悟があれば大体はやり通せる。問題は誘惑が多すぎることだ


いけるものなんだな……


断食は2日目が一番辛く、それ以降の精神は安定する。しかし何か食べるとその安定状態は崩れ、元に戻る


断食っつっても他のサポートは万全な状態なんだろ 点滴に水分補給とかそういう部分で栄養取ってたんだろうし


不足分だけ適切に補えばその辺のデブでもできそうな気がするな。ただ1年も断食できる精神力を持った人がなぜ太ってしまったのか。


流石に体調は崩すか


覚悟が大事というかこの場合は貯蓄が大事って感じかもなあ…脂肪は貯めたくないけど


昔、一度やったけど3日が限界でした


寝たきりだと足の筋肉は一気に落ちる、消化器官も同じだがパット見分からないので無視される事が多い。


サプリメントは喰っていいのか…


サプリ食ってたなら断食とは言わないだろ、食事制限と言うべき。


増えた方は過食症を患ってたのかもねえ。


さすがに1年は特殊過ぎてて、比較にならないよなぁ。それはともかく、断食でキツいのは断食明けの食べ始めが超キツい。ゆっくりと体を慣らすために消化の良いものをちょっとだけしか口にできないんだけど、それを食った後、とんでもない飢餓感で寝ることも出来ない。


>サイゾー いくら脂肪としてエネルギーが蓄えられているとはいえ必須栄養素は補給できないからね。それを補わないと*。


アメリカ人は太った人が普通に沢山いるから太っていても問題視されないんだろう。好きに沢山食べて太っていても、それは意思の強弱とは関係ないと思われる


断食というのは必要最小限の栄養はとるものだ。本当に何も口にしないのは絶食


医者が付きっ切りで体内チェックしながら最低限のみの栄養補給で1年か。それでもすごいな


デブだけど、炭水化物さえ減らせば割とすぐ痩せる、肉と魚たらふく食ったらもっとやせる


食事にはストレス発散効果があり、日々の精神安定に置いても重要な役割を占めている。1年間モノ食わずに精神面の限界超えなかったというのも凄い




人間ってそんだけなにも食べないでも生きれるんだな!?
腹が減っては活発に動けないが1年間なにしてたんだろーか?

気になる…